事例3の要求解釈(課題と対応策まとめ)

コスト削減

原価の3大要素で分類。R5-3、R4-1、H30-1。

材料費

  • 歩留り改善、廃棄ロス削減(歩留り:産出された製品の量/投入された主原材料の量)
  • [一括調達/共同仕入/取引先見直し]による仕入単価引き下げ
  • GT導入(グループテクノロジー:多種類の部品をその形状、寸法、素材、工程などの類似性に基づいて分類し、多種少量生産に大量生産的効果を与える管理手法)
  • MRPによる資材所要量適正化(MRP:生産計画情報及び在庫情報に基づいて、資材の必要量(所要量)及び必要時期を求める生産管理体系)

労務費(人件費)

  • ネック工程への応援体制強化→残業時間削減、負荷軽減
  • 余力管理の徹底、兼任解消し専任化(余力管理:各工程又は個々の作業者について、現在の負荷状態と現有能力とを把握し、現在どれだけの余力又は不足があるかを検討し、作業の再配分を行って能力と負荷とを均衡させる活動)

経費(在庫管理費用、配送費用など)

材料の在庫→発注

  • 定期発注方式に変更、月次から週次定期発注に変更(発注サイクル適正化)→在庫量適正化→在庫費用削減(在庫費用:年間平均在庫量×1個あたりの維持費用、発注費用:1回あたりの発注費用×発注回数)
  • 入出庫記録管理と現品管理を徹底→発注量の適正化(必要量を発注)→在庫削減
  • 基準在庫量(安全在庫量)を見直し、経済的発注量に変更
  • 部門間で在庫量を情報共有

仕掛品・製品の在庫→生産計画

  • 需要予測の精緻化→欠品・過剰在庫を防ぐ
  • ロットサイズの最適化、[注文量|受注量]に合わせてロットサイズを決定→欠品・過剰在庫を防ぐ

納期短縮

プロセスで分類。「生産管理」=PDCA(生産計画・生産活動・生産統制すべて)。

設計

  • CADを導入して発注元とデータ共有→設計期間を短縮
  • 設計の負担削減、VEによる設計見直し、設計担当分け→設計期間を短縮

生産計画(Plan)

  • 生産計画の週次化による精度向上(生産計画の精緻化、短サイクル化)
  • 納期に合わせた生産計画立案
  • 全工程を通した(俯瞰した)生産計画の策定
  • 担当者の判断ではなく、工程分析による加工順決定
  • 生産計画の専任部門の設置

生産活動(Do)

4Mで分類。

人(Man)

  • ボトルネック工程の負担軽減→ネック工程への応援体制強化、ラインバランシングによる作業の平準化(平準化生産:需要の変動に対して、生産を適応させるために、最終組立工程の生産品種と生産量とを平準化した生産方式)
  • 各自の経験で行うメンテナンスを標準化マニュアル化5S(置き場所を決めて整理整頓を徹底)、QCサークル実施、TPM実施

施設・設備(Machine)

  • 改良保全による設備改善(改良保全:故障が起こりにくい設備への改善、又は性能向上を目的とした保全活動、設備総合効率=時間稼働率×性能稼働率×良品率、設備の7大ロス:故障、段取・調整、刃具交換、立上がり、チョコ停・空転、速度低下、不良・手直し)
  • SLP導入(レイアウト変更)

やり方(Method)

  • 納期重視の加工順に変更
  • 作業の標準化(3S:標準化、単純化、専門化)
  • 内段取の外段取化、シングル段取化→段取改善/段取時間短縮(段取時間短縮の考え方として、段取回数の削減と1回当たりの段取時間の短縮とがある)
  • 生産プロセスの同時進行化(CE)
  • JIT導入(JIT:全ての工程が、後工程の要求に合わせて、必要な物を、必要なときに、必要な量だけ生産する生産方式。ジャストインタイムの狙いは、作り過ぎによる中間仕掛品の滞留、工程の遊休などを生じないように、生産工程の流れ化及び生産リードタイムの短縮にある。)

材料(Material)

  • 材料の規格化標準化
  • 仕掛品置き場の5S徹底

生産統制(Check/Action)

  • 現品管理余力管理進捗管理の徹底→資材・仕掛品の滞留時間削減
  • 社内業務情報をDB化リアルタイム全社共有

技能承継

  • 若手人材への研修OJT実施
  • マイスター制度導入
  • 作業方法の標準化マニュアル化
  • 若手人材を確保するための作業環境改善

効率化

  • 納期短縮(生産活動)に準ずる

売上拡大

  • 【製品】製品の高付加価値化・差別化、自社ブランド商品開発、売上依存低下
  • 【売り方】設計担当の同行営業→受注獲得、OJTによる営業力強化
  • 【体制】技術研修で営業提案力強化、若手職人の技術力向上、人材確保のための作業環境改善

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