【事例2】要求解釈の練習(R1-R5)

【探】は、与件に探しに行く情報です。【知識想起】は、想起すべき知識です。

令和5年度

第1問

B社の現状について、3C(Customer:顧客、Competitor:競合、Company:自社)分析の観点から150字以内で述べよ。

  • 【知識想起】顧客→顧客ニーズ(機会・脅威)
  • 【知識想起】競合→製品の競合、市場の競合
  • 【知識想起】自社→強みと弱み・・「自社は、~が強みで、~が弱み」
第2問

低学年から野球を始めた子どもは、成長やより良い用品への願望によって、ユニフォーム、バット、グラブ、スパイクといった野球用品を何度か買い替えることになるため、金銭的負担を減らしたいという保護者のニーズが存在する。B社は、こうしたニーズにどのような販売方法で対応すべきか、プライシングの新しい流れを考慮して、100字以内で助言せよ(ただし、割賦販売による取得は除く)。

  • 【知識想起】助言→強みを活用、施策、理由、効果
  • 【探】低学年から野球を始めた子どもとその保護者に関する課題・問題点
  • 施策「野球用品買い替え時の費用低減」→効果は?
  • 効果
    • 大型量販店への流出防止
    • 野球をやめる子どもを減らす
第3問

女子の軟式野球チームはメンバーの獲得に苦しんでいる。B社はメンバーの増員のために協力することになった。そのためにB社が取るべきプロモーションやイベントについて、100字以内で助言せよ。

  • プロモーション→売上に直結、イベント→コミュニケーション強化
    • プロモーション例)女子向け野球用品の試着体験→
    • イベント例)野球教室→野球の面白さを訴求
  • 【探】B社の強み、活用できる経営資源
    • B社ホームページ→チーム紹介→メンバー募集
    • 強豪社会人野球チーム周辺の河川敷野球場
第4問

B社社長は、長期的な売上げを高めるために、ホームページ、SNS、スマートフォンアプリの開発などによるオンライン・コミュニケーションを活用し、関係性の強化を図ろうと考えている。誰にどのような対応をとるべきか、150字以内で助言せよ。

  • 情報発信、情報交換、ニーズ収集→関係性の強化→
  • 強みの活用→長男のICT技術
  • オンライン・コミュニケーション
    • ホームページ(一方向)、SNS(双方向、公開)→公開情報発信
    • スマートフォンアプリ(双方向、非公開)→非公開情報管理
  • 【探】関係性についての課題・問題点
    • HPで野球チーム情報掲載
    • SNSで新商品情報発信、相談・アドバイス対応
    • アプリでチームデータ管理

令和4年度

第1問

B社の現状について、3C(Customer:顧客、Competitor:競合、Company:自社)分析の観点から150字以内で述べよ。

  • 顧客→B社の属する業界のターゲット層、市場規模の拡大・縮小
    • 対象市場の市場規模・成長性、顧客のニーズ
  • 競合→競合他社、代替品
    • 競合企業の数や市場占有度、新規参入・市場退出の動向、特定競合企業のビジネスモデル
  • 自社→強みと弱み(立地など他社にもあるものは強みではない)
    • 競合や市場を意識した自社の保有資源、強み・弱み
第2問

B社は、X県から「地元事業者と協業し、第一次産業を再活性化させ、県の社会経済活動の促進に力を貸してほしい」という依頼を受け、B社の製造加工技術力を生かして新たな商品開発を行うことにした。商品コンセプトと販路を明確にして、100字以内で助言せよ。

  • 【探】第一次産業関連の地元事業者、
  • 地域課題の解決=県の社会経済活動
  • 自社の強み=製造加工技術力を生かす→【探】製造加工の特徴→商品開発
  • 【探】販路の候補
    • 土産物店、道の駅、ショッピングセンター
第3問

アフターコロナを見据えて、B社は直営の食肉小売店の販売力強化を図りたいと考えている。どのような施策をとればよいか、顧客ターゲットと品揃えの観点から100字以内で助言せよ。

  • 【探】アフターコロナ時の市場環境、顧客ニーズ
    • 料理の楽しさに目覚めた現役世代、作りたての揚げ物を求める現役世代
    • を標的に対面販売で顧客ニーズを把握し①質の高い食肉や食肉加工品②揚げたての総菜を販売し、口コミ訴求し、LTV向上、新規開拓を図る。
  • 【探】直営の食肉小売店で提供可能な商品・サービス
第4問

B社社長は、新規事業として、最終消費者へのオンライン販売チャネル開拓に乗り出すつもりである。ただし、コロナ禍で試した大手ネットショッピングモールでの自社単独の食肉販売がうまくいかなかった経験から、オンライン販売事業者との協業によって行うことを考えている。

中小企業診断士に相談したところ、B社社長は日本政策金融公庫『消費者動向調査』(令和4年1月)を示された。これによると、家庭での食に関する家事で最も簡便化したい工程は「献立の考案」(29.4%)、「調理」(19.8%)、「後片付け」(18.2%)、「食材の購入」(10.7%)、「容器等のごみの処分」(8.5%)、「盛り付け・配膳」(3.3%)、「特にない」(10.3%)とのことであった。

B社はどのようなオンライン販売事業者と協業すべきか、また、この際、協業が長期的に成功するためにB社はどのような提案を行うべきか、150字以内で助言せよ。

  • 【探】大手ネットショッピングモールでの自社単独の食肉販売での課題・問題点
    • B社にない知見・ノウハウ→オンライン販売事業者を活用、シナジー
  • 新規市場への参入
  • 協業すべきオンライン販売事業者
    • シナジー(補完関係)、双方にメリット、共同で何かをやる→長期的な関係性強化
  • 商品戦略
    • 強み→半加工を請け負えるノウハウ
    • 顧客ニーズ→「献立の考案」「調理」「後片付け」「食材の購入」「容器等のごみの処分」「盛り付け・配膳」等の簡便化
  • 長期的に成功するためにB社が行う提案
    • 強み→献立の提案ノウハウ

令和3年度

第1問

2021年(令和3年)8月末時点のB社の状況を、移動販売の拡大およびネット販売の立ち上げを目的としてSWOT分析によって整理せよ。①~④の解答欄に、それぞれ30字以内で述べること。

  • 時制→2021年(令和3年)8月末時点
  • 制約→「移動販売の拡大」「ネット販売の立ち上げ」2つの目的の観点
  • 強み
    • 商品開発力→地元産の大豆と水にこだわった豆腐作り
    • 顧客等からの評価→品評会での表彰実績
  • 弱み
    • 新規顧客開拓力→主婦層の顧客開拓不足
    • 能力不足、資源不足→ネット販売ノウハウ不足
  • 機会
    • 顧客ニーズ→置き配ニーズ増加
    • 需要の増加→サイトの売上拡大、宅食家庭の増加
  • 脅威
    • 需要の減少→室内での食事会の中止、感染症で訪問販売減少、接触忌避
    • 競合他社→なし
第2問

B社社長は社会全体のオンライン化の流れを踏まえ、ネット販売を通じ、地元産大豆の魅力を全国に伝えたいと考えている。そのためには、どの商品を、どのように販売すべきか。ターゲットを明確にした上で、中小企業診断士の立場から100字以内で助言せよ。

  • 地元産大豆の魅力を全国に伝えるには→地元産大豆の◯◯を訴求
    • 【探】ターゲットとニーズ
      • 自宅食事にこだわりのある主婦層や全国の食通
  • ネット販売商品→Y社の新米を活用した手作り豆腐セットや豆腐丼セットを販売
  • どのように販売
    • 強みを活かす、シナジー→Y社ECサイトとコラボ
    • プロモーション戦略→グルメ雑誌掲載
    • コミュニケーション戦略→第4問で聞いているのでここではない可能性
  • 効果→売上向上
第3問

B社のフランチャイズ方式の移動販売において、置き配を導入する場合に、それを利用する高齢者顧客に対して、どのような取り組みを実施すべきか。中小企業診断士の立場から(a)フランチャイザー、(b)フランチャイジーに対して、それぞれ50字以内で助言せよ。

  • フランチャイザー(支援する役割)
    • 【探】置き配における課題・問題点
      • 希望顧客への冷蔵ボックス提供
      • 置き配マニュアル整備
      • 顧客向け置き配DMの送付
      • 効果→円滑な導入を支援
  • フランチャイジー(顧客対応の役割、顧客関係性強化)
    • 【探】顧客ニーズ
      • 訪問前に電話で置き配の事前連絡
      • 置き配商品説明チラシ作成
      • 新商品の試食用小分けパック配布
      • 効果→顧客愛顧向上
第4問

B社ではX市周辺の主婦層の顧客獲得をめざし、豆腐やおからを材料とする菓子類の新規開発、移動販売を検討している。製品戦略とコミュニケーション戦略について、中小企業診断士の立場から100字以内で助言せよ。

  • X市周辺の主婦層(新規層)の顧客獲得
  • 製品戦略
    • 【知識想起】新製品、品揃え、パッケージ、ブランディング
    • 【探】豆腐やおからを材料とする菓子類の共同開発
      • 人気の和菓子店と共同開発
      • 地域ブランド化
  • コミュニケーション戦略
    • 【知識想起】移動販売による新規層との関係性構築→新規顧客獲得
      • IM・移動販売・収穫祭・グルメ雑誌での新商品紹介で口コミを生む
      • 要望や改善点収集

令和2年度

第1問

現在のB社の状況について、SWOT分析をせよ。各要素について、①~④の解答欄にそれぞれ40字以内で説明すること。

  • 強み
    • 無農薬で高品質なハーブ
    • 効率的な栽培方法の確立
    • 島内工場加工による輸送コスト削減
  • 弱み
    • ハーブと島の全国的知名度の欠如
    • Z社との取引への依存
    • 自社ブランド製品が無いこと
  • 機会
    • 安眠系サプリメントの原材料需要の増加
    • 美しいハーブ畑の景色
    • 島の観光資源
  • 脅威
    • ヘルスケア市場の競争激化
    • Z社との取引の減少X島からの人口流出
第2問

Z社との取引縮小を受け、B社はハーブYの乾燥粉末の新たな取引先企業を探している。今後はZ社の製品とは異なるターゲット層を獲得したいと考えているが、B社の今後の望ましい取引先構成についての方向性を、100字以内で助言せよ。

  • 【探】Z社の製品のターゲット層 →異なるターゲット層を獲得
    • 大消費地の高齢者をターゲットとする
  • 取引先構成とは→【知識想起】特定の取引先依存を避ける、自社ブランド製品事業を拡大
    • 複数のヘルスケアメーカーとの取引、新規顧客獲得
  • 強みを活かす
    • ハーブの健康・長寿の効能を訴求
    • Z社との取引実績を生かす
  • 効果
    • Z社への依存度を下げ、経営リスク分散を図る
第3問序文

B社社長は最近、「眠る前に飲むハーブティー」の自社オンラインサイトでの販売を手がけたところ、ある程度満足のいく売上げがあった。

第3問設問1

上記の事象について、アンゾフの「製品・市場マトリックス」の考え方を使って50字以内で説明せよ。

  • 【探】新製品か?→安眠系ハーブの新商品
  • 【探】新市場(新規客)か?→20歳代後半〜50歳代の大消費地の女性という新市場
  • 多角化戦略
第3問設問2

B社社長は自社オンラインサイトでの販売を今後も継続していくつもりであるが、顧客を製品づくりに巻き込みたいと考えている。顧客の関与を高めるため、B社は今後、自社オンラインサイト上でどのようなコミュニケーション施策を行っていくべきか。100字以内で助言せよ。

  • 制約→自社オンラインサイト上でのコミュニケーション施策
  • 【知識想起】コミュニケーション施策→関係性強化、愛顧向上
    • ニーズ収集
      • 新商品のモニター募集と感想の掲載→商品の改良・開発への反映
    • 双方向コミュニケーション
    • 口コミ
      • 自社商品を使用したレシピ投稿の募集・掲載、口コミ募集
第4問

B社社長は、自社オンラインサイトのユーザーに対して、X島宿泊訪問ツアーを企画することにした。社長は、ツアー参加者には訪問を機にB社とX島のファンになってほしいと願っている。
絶景スポットや星空観賞などの観光以外で、どのようなプログラムを立案すべきか。100字以内で助言せよ。

  • 制約→絶景スポットや星空観賞などの観光以外
  • B社のファンになる→【探】B社の魅力を訴求→愛顧向上
    • B社工場見学
    • アロマ、香水づくり体験教室
  • X島のファンになる→【探】X島の魅力を訴求→愛顧向上
    • 島の高齢者と共にハーブを使用した料理教室
    • ハーブ畑を背景にした写真コンテスト

令和元年度

第1問

小型ショッピングモール開業を控えた2019年10月末時点のB社の状況について、SWOT分析をせよ。各要素について、①~④の解答欄にそれぞれ40字以内で説明すること。

  • 時制→2019年10月末時点、小型ショッピングモール開業前
  • 強み
    • 多数固定客獲得できる技術力とデザイン力と接客力
    • 商店街他店と良好関係、店舗雰囲気
  • 弱み
    • 既存顧客の半数が自宅と店舗が近いことを来店理由にしており、ロイヤリティが低いこと。
  • 機会
    • 主要顧客層の30~50代の人口が多い市で有数の高級住宅街
    • ネイル市場規模増大
  • 脅威
    • 商店街に多数ある大手チェーンや自宅サロン
    • 近々近所モールに出店の低価格大手チェーン
第2問

B社社長は初回来店時に、予約受け付けや確認のために、インスタント・メッセンジャー(インターネットによるメッセージ交換サービス)のアカウント(ユーザーID)を顧客に尋ねている。インスタント・メッセンジャーでは個別にメッセージを配信できる。

このアカウントを用いて、デザインを重視する既存顧客の客単価を高めるためには、個別にどのような情報発信を行うべきか。100字以内で助言せよ。

  • デザインを重視する既存顧客の客単価を高めるには
    • 【知識想起】顧客ニーズに応じた高付加価値商品の紹介・販売
  • 情報発信の内容、タイミング・頻度
    • 初来店時に把握した顧客の要望や期待に合ったデザイン提案→固定客化を図る
    • 社長やYさんの提案力やデザイン力を活かしアート・オプションをサンプル写真で提案
    • 施術後3週間間隔の案内に留意し再来店促進。
第3問序文

B社社長は2019年11月以降に顧客数が大幅に減少することを予想し、その分を補うために商店街の他業種との協業を模索している。

第3問設問1

B社社長は減少するであろう顧客分を補うため、協業を通じた新規顧客のトライアルが必要であると考えている。どのような協業相手と組んで、どのような顧客層を獲得すべきか。理由と併せて100字以内で助言せよ。

  • 【探】顧客ニーズ
    • 美容院と協業し七五三や卒業式等に列席する30~50代の女性
    • X市は10~20代の子を持つ当該顧客層が多い
  • 商店街の他業種との協業
    • シナジーを活かす
      • 祭りや商店街主催イベントが毎月あり行事が盛んな土地柄で顧客獲得機会多い。
第3問設問2

協業を通じて獲得した顧客層をリピートにつなげるために、初回来店時に店内での接客を通じてどのような提案をすべきか。価格プロモーション以外の提案について、理由と併せて100字以内で助言せよ。

  • 【探】活かせる強み
    • 社長とYのデザイン力や提案力や接客力
  • 店内での接客における提案
    • プロモーション→付加価値の高い商品提案、関連購買
      • 季節感を表現し参加イベントの雰囲気に合わせたネイルを提案
      • 顧客要望や衣装や髪形に合わせたネイル施術
    • コミュニケーション→継続的な来店を促すDM・IM
      • サンプル写真付きPOP掲出

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